<敢えて、エビデンスではなく、院長の雑感>
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「マンジャロで低血糖になって救急車で運ばれた患者さん」という話を、知り合いのドクターから聞きます。私自身も病院で夜間救急当直をしていた頃に、ダイエット治療をしていた人が低血糖で救急搬送されるというケースに合ったこともあります。
たしかに、マンジャロも使い方を誤れば低血糖状態に陥ることもあるので注意が必要です。
当院でも痩せている方のマンジャロの使用や、マンジャロ使用後過度に体重が減少した方への処方は見合わせています。あくまでも健康目的としてのダイエットを前提としています。マンジャロを使って、極端に何も食べないといったことになれば低血糖状態になる危険性があります。あるいは副作用で吐き気が出てしまい、食べ物や飲み物を取れなくて血糖が下がってしまうというリスクもあります。だからこそ、当院では対面診療でその辺りの説明もしながら、医師の観察の下での治療が重要だと考えています。
ただ気軽にマンジャロ処方して、あとは患者さん任せ〜ということではなく、きちんと薬の使い方、食事の状況、体重の推移などの患者さんと状況共有しながらダイエットを進めていく。慌てず安全にダイエットにつなげていけるよう心がけています。気軽にマンジャロを乱用するのはやはり危険ですので、お気をつけください。
残念ながら当院の患者さんの中でも救急搬送されたケースがあります。低血糖とは少し異なりますがやはり強い副作用のため入院治療となりました。十分に説明し、慎重に治療を始めたとしてもこういったことは起きる時には起きてしまいます。できるかぎり被害を最小化して、患者さんの安全を守りながら治療を行なっていく重要性を強く感じています。ダイエット治療をお考えの皆さんにも、しっかりと効果を出して頂きたいからこそ、気軽な気持ちではなく、慎重に丁寧に取り組んで頂きたいと思います。

私たちもしっかりとサポートします。
つい先日(令和8年2月17日)、新聞の記事でも取り上げられていました。
またテレビ番組で取り上げられることもあるようです。記事の内容は
マンジャロをダイエット目的に使うことへの警鐘です。
論点は大きく3つあるのだと思います。
「適用外使用」とはなんなのか
「チルゼパチド」という成分
「医師の裁量」が何故許されるのか
1)まず、糖尿病治療薬である「マンジャロ」を糖尿病以外に使用する「適用外使用」についてです。
日本国内の許認可を受けてない使い方であり、そのこと自体をルール違反であると考えることです。
適用外使用とは、「国(厚労省)が認めた本来の目的(病名・使い方)以外で、医師の判断により薬を処方すること」です。
オレンジ色の図に、「適用外使用の一例」を並べてみました。私が経験しているものも、ChatGPTさんに聞いたものも挙げてみます(念の為、真偽は確認してくださいね。)

これらは、「医師の裁量」として適用外使用されています。中には、その効果を実証して、後日追加で適応をとり、現在では「適応外使用」ではなく「適応使用」になっているものや、「適応外使用」であるものの、学会の診療ガイドラインに推奨を明記されているものもあります。
日進月歩する医療において、国がそのお薬を認可した後に研究が進み、他の病気への効果が明らかになった場合、それを積極的に使用する事はあります。
それらは通常「適応外使用」として行われます。そう考えると、「適応外使用」そのものが問題なのか?という問い掛けが必要になると思います。
2)次に、「マンジャロ」の成分である「チルゼパチド」について
ネットで 「チルゼパチド 適応」で検索してみてください。マンジャロという名称以外に、「ゼップバンド」という名称も出てきます。
この「ゼップバウンド」は内容成分はマンジャロと同一の「チルゼパチド」ですが、「肥満症治療」の認可を受けたお薬です。

まったく同じ成分「チルゼパチド」ですが、お薬としての名前が変われば、「糖尿病」にも「肥満症」の薬にも認可を受けることができます。
ただし、肥満症治療を保険診療で受ける場合、まず「肥満症」であるという診断を受けることになります。ご自身が肥満症なのかどうか、お調べになってみてください。
チルゼパチドは肥満症の治療薬としての認可も受けている。したがって肥満症治療として使用されることは認められている。ということは「チルゼパチド」という成分を肥満症治療(減量治療)に用いることは認められている。
「マンジャロ」という名称の「チルゼパチド」を肥満症治療に用いることと、「ゼップバンド」という名称の「チルゼパチド」を用いることとで医学的(科学的)な薬効の意味においてどのような差があるのか?
もちろん、どのような対象に対して(肥満の人?やせの人?)、どのような目的で使用されるべきか(健康?美容?)、これは大切な問題です。ですからそこは一定のルールや考え方が必要であり、その判断は慎重であるべきだと思います。これは「適正使用」についての議論になります。どんな人が使うことは妥当で、どんな人が使うのは問題なのか。
みなさんは、どう思いますか?
3)最後に「医師の裁量」について
これは法律的な話も混ざるので、AIさんに登場して頂き、どんな法的根拠や考え方、論点があるのかを見てみましょう。(こちらも内容の信憑性についてはご自身でもご確認ください。)
「医師の裁量」を一言で言えば、「目の前の患者にとって最善と信じる治療を、自らの責任で自由に判断・選択する権利」です。
具体的には、以下の3つのポイントがセットになっています:
- 自由度: 医学的根拠(論文やガイドラインなど)に基づき、承認外の薬(適応外使用)や術式を選べる。
- 個別性: 国のルール(一律の基準)に縛られすぎず、患者一人ひとりの体質や病状に合わせられる。
- 自己責任: その判断の結果(副作用やトラブル)に対しては、医師自身が説明責任と医学的な責任を負う。
「マニュアル通りの治療(国の承認)だけでは救えない患者を救うために、プロとしての判断を認める」という考え方が根底にあります。
「医師の裁量」や「適応外使用」に関する法的・公的な根拠は、主に以下の3つの要素に基づいています。
1. 医師法 第1条(医師の責務)
医師法第1条には、医師の任務として「医療及び保健指導を司ることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」とあります。
この「健康を確保する」という目的を達成するために、医学的知見に基づき最適な治療を選ぶことが医師の義務であり、それが裁量の根拠となっています。
2. 厚生省通知(適応外使用の容認)
昭和55年(1980年)の厚生省通達(児発第744号など)において、以下の趣旨が示されています。
「医師が医学的・薬理学的に根拠があると判断して薬を使用する場合、必ずしも承認された効能・効果に限定されるものではない」
つまり、学問的に正当な理由があれば、承認外の使い方をしても違法ではないということが、行政の指針として認められています。
3. 最高裁判所の判例
日本の裁判所も、医師の裁量を尊重する立場をとっています。
- 考え方: 医療は絶えず進歩しており、国の承認(行政の手続き)が医学の最先端に追いつかないことがあります。
- 判断基準: 「当時の臨床医学における実践的な医療水準」に照らして適切であれば、医師の判断は正当化されます。
ただし、無制限ではありません
医師の裁量には、法的な「説明義務」がセットになっています。
- 適応外使用をする場合、患者に対して「これは本来の目的以外であること」「リスクや代わりの治療法」を十分に説明し、同意(インフォームド・コンセント)を得ることが法的に求められます。
- 説明なしに勝手に行い、副作用が出た場合は「裁量の逸脱」として責任を問われることになります。
「医師は法律で縛られるだけでなく、医学の専門家として患者を救うための自由と責任を与えられている」というのが法的な解釈の骨子です。
AIにまとめてもらったこの情報から私が言えるのは
「きちんとした説明とともに、本人の意思決定において治療がなされるのであれば、「医師の裁量」として認められる医療行為が存在する。」
ということです。
以上、大きくはこの3つの観点が必要だと思っています。
そのうえで、マンジャロをダイエット目的に使うことが、完全な誤りと呼べるのか?
デリケートな問題なのかもしれませんが、少なくとも私は、丁寧に慎重に使用する上では、決して完全否定されるものではないと考えています。
みなさんは、どう思われますか?
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